サッカーにおける監督やコーチの役割
サッカーの世界では、昨シーズンまで下位に甘んじていたチームが新シーズンに新しい監督を迎えた途端に快進撃を続け、優勝争いを演じるといったことがよく起こります。このことは、サッカーというスポーツにおいては監督の果たす役割が非常に大きいということを意味しています。では、サッカーにおける監督の具体的な役割は何かというと、大きく分けて2つあります。1つは戦術の決定です。攻撃を重視するか、それとも守備を重視するのか、あるいは細かくパスをつないでボールを運ぶのか、ロングボール主体のいわゆる「放り込みサッカー」をするのかといった選択は、監督によって決定されます。そして選手たちに対し、その戦術に沿った形でのポジショニングなどを指示します。
サッカーの監督が果たすべきもう1つの役割は、選手の起用です。どのポジションにどの選手を使うかということは監督が各選手の能力等を勘案しながら決定しますが、長いシーズンを戦う場合は単に「うまい」「ヘタ」というだけでなく、ケガや疲労なども考慮しながらメンバーを選考します。また、プロサッカーの場合は起用のみならず「どの選手を獲得するか」という件についても監督はチームの経営陣に対して意見を述べる機会があります。
ところで、監督の下にはさらにコーチという職種が存在しますが、このコーチの果たす役割は何かというと、主に技術的な指導を担当します。監督は必ずしもすべてのポジションに精通しているわけではないので、ゴールキーパーコーチ、ディフェンスコーチといったスペシャリストがそれぞれのポジションに応じたプレーの仕方を指導します。さらに、フィジカルコーチという職種にあっては、選手の体調管理や筋力トレーニングの方法、ケガからの復帰を目指すリハビリテーションなどに関する指導を行います。